

大切な方とのお別れはある日突然訪れます。突然の知らせと深い悲しみの中、葬儀の場では清潔感のある失礼のない身だしなみを整えることが必要になります。突然で慌ただしく準備をしてしまう方はたくさんいらっしゃると思います。葬儀に参列するということ自体、そう多くはあることでもありません。
そのため、基本的な服装や知られていないマナーが意外にも多くあるようです。
今回は、突然の知らせの中、少しでも心を落ち着かせ安心してお見送りできるよう、服装や身だしなみについてお伝えしていきますので心にそっと留めていただければ幸いです。
《葬儀参列時の服装・持ち物・アクセサリー》
葬儀の席では、故人様やご遺族様への敬意をこめて「控えめで落ち着いた装い」が大切です。派手さをおさえ、黒を基調に清潔感のある装いを心がけましょう。光沢のある素材や過剰な装飾品も避けることが原則です。
※喪服が黒なのは故人への弔意を表すためといわれています。黒は華やかさを抑え、悲しみや静けさを映す色。
日本ではもともと白が喪の色でしたが、明治以降に西洋文化の影響で黒が広まり、今の形が定着しました。
*女性の場合*
:上着・ワンピース: 黒のワンピースやアンサンブル、スーツなどが基本とされています。スカートは膝が隠れる丈が安心です。袖口や襟元に華やかなレースや装飾があるものは避け、シンプルにまとめるのが良いですね。
:ストッキング、靴: ストッキングは黒の無地。靴は黒のパンプス、ヒールは3〜5cmくらいが歩きやすく安心です。エナメルなど光沢が強い素材や飾り付きは控えましょう。
:バッグ、小物: バッグも黒無地で、布や革製のシンプルなものが好ましく、金具はできるだけ目立たないものが良いですね。アクセサリーは真珠が基本です。ここで気を付けなければならない重要なこと、ネックレスは一連のものが基本です。二連のものや、装飾が重ねられているようなものは、「悲しみが重なる」と言われておりますので避けましょう。色は白やグレーが安心で、黒真珠も落ち着いた雰囲気なら大丈夫です。イヤリングやピアスは小さな真珠の一粒タイプで揃えると静かで品のある装いになります。もちろんなくても大丈夫です。
*男性の場合*
:スーツ: 黒の礼服(光沢のないもの)が基本です。ビジネススーツでも黒無地であれば可能ですが、できれば礼服を用意できると安心ですね。
:シャツ、ネクタイ: シャツは白無地。ネクタイは黒で光沢のないものを選びます。柄入りや派手な素材は避けましょう。ネクタイピンは光沢のある装飾品のため、避けることが望ましいとされています。
:靴、靴下: 黒の革靴(ストレートチップやプレーントゥ)が無難です。金具や模様の入ったデザインも避けた方が良いでしょう。靴下も黒、座ったときに足首が見えない丈の長さにしましょう。
*お子様の場合*
大人の方より、お子様の服装に悩まれる方はたくさんいらっしゃいます。小さなお子様にカチッとした服装で整えても動きづらく、それだけで機嫌を損ねてしまうかもしれません;一番大事なのは年齢に合わせて無理のない範囲で整えること。黒や濃紺、グレーなどなるべく落ち着いた色の洋服で、動きやすさや長時間座っていても窮屈にならないような服装を選んであげてください。制服がある学生はそのまま着用してご参列いただければ大丈夫です。
《共通の注意点》
派手なネイルや香水、髪色は控え、髪型は整えスタイリング剤のつけすぎなども気を付けて清潔感のある髪型にまとめましょう。時計やアクセサリーはできるだけ目立たないものを心がけてご準備を。冬場は黒無地のコートやマフラーを着用し会場内では脱いでご参列いただくのが基本のマナーとされています。
落ち着いた服装と清潔感を心がけ、心静かにご参列いただくことが何よりの敬意となります。家族葬や一般葬など葬儀の形に違いはありますが、服装や身だしなみに基本的な違いはありません。
仏式のご葬儀であれば数珠を忘れずにご持参いただくことが望ましいです。
※キリスト教式や神式では数珠は使用しないのが一般的となります。
葬儀は、故人様を偲び、ご遺族様を思いやる大切な場です。細かく大変に思われることかもしれませんが、その一つ一つが故人様とご遺族様への敬意となります。服装とともに心を整え、静かにお別れの時間を迎えましょう。
北本セレモホールでは、お数珠の展示、販売も行っております。もしもの時や、何かご心配がございましたら、北本セレモホール、鴻巣セレモホールにご連絡ください。
このお話が少しでも安心して参列される方々のお手伝いになれば幸いです。
